将棋の西山朋佳女流三冠=白玲、女王、女流王将=と室谷由紀女流三段が11日、大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)の大阪・関西万博会場内「大阪ヘルスケアパビリオン」で開催された故郷・大阪狭山市民のパフォーマンスステージに出席した。西山は体調不良のため、予定されていた直近4対局のうち3局で辞退、不戦敗となっているが、自身8連覇がかかるマイナビ女子オープン五番勝負第3局(18日)へ出場する意欲をにじませた。
西山は万博公式キャラクター「ミャクミャク」のブレスレットを身につけ、花柄の黒ワンピースで登壇した。元気そうな様子で、地元とあって終始リラックス。普段より“濃いめ”の大阪弁で、観覧者に笑顔を見せていた。
同市出身の幼なじみで、同市の特命大使も務める室谷と楽しいトークを展開。室谷が小学4年の時に、小学1年だった西山が、同じ将棋教室に入門したが、特に戦術について教わることはなかったという。西山は「そこにいる生徒さんと何回も対局するんで、ちょっとずつ洗練されていったと思います。『とにかく気合や』と教えてもらいました」と話して笑わせていた。
トークショーの終盤には「結構、わたし今、多忙期でして…。告知しても大丈夫ですか?」と語り始めた。「棋戦もいろいろあるんですが、今、女王のタイトルを争って五番勝負をやってまして、1週間後の5月18日に第3局をやります。もし良かったら」とマイナビ女子オープン五番勝負第3局の観戦を呼びかけた。
復帰戦となった2日の女流名人リーグでは顔色が悪く、対局中に腹部を押さえるようなしぐさを見せ、感想戦も行うことなく退室。
◆西山朋佳女流三冠の直近
▼4月22日 挑戦者として出場予定だった第36期女流王位戦五番勝負を辞退。代わって伊藤女流四段が福間香奈女流王位に挑み、23日の第1局は伊藤が勝利。
▼同23日 自身のX(旧ツイッター)を更新し「早急な手術および入院が必要となりました」と体調を説明。
▼同28日 第7清麗戦本戦1回戦(対渡部愛女流四段)は「対局が行えない」と申し出て、不戦敗。
▼5月2日 第52期女流名人戦の女流名人リーグで復帰。本拠地・東京ではなく、地元・大阪の関西将棋会館で「いす対局」で指されたが、大島綾華女流二段に敗れた
▼同5日 自身のXで「ひとまず復帰しました。ご心配おかけしました」とポスト。
▼同7日 第33期倉敷藤花戦トーナメント戦(竹内優月女流2級)は「体調不良」と申し出て、不戦敗。