◆JERA セ・リーグ 巨人4ー7中日(18日・東京ドーム)
不敗神話が途切れた。6回終了時にリードしていた試合は開幕から14連勝中だったが、今季初黒星を喫した。
1点を追う5回。代打・リチャードの逆転3ランと采配が当たり、4―2で6回終了。ベンチ入りこそしていたが、前日17日まで、セットアッパーの大勢と守護神のマルティネスは2連投。できれば温存したい事情もあった。
最近は僅差のリード時に中川が多かった7回は、まず試合前時点で防御率1・54の船迫を投入した。1死から山本にソロを許すと、木下に四球を与え、代打・板山に右中間へ逆転2ランを被弾。4―5の8回は同防御率0・61だった中川が自身の一塁悪送球で走者を背負うと、ボスラーに2ランを浴びた。ともに四球や失策が絡んだ後の一発。2敗目を喫した船迫は「自分のせいで負けたので、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と悔しさを口にした。
この試合での「タイマル」の3連投の可能性について杉内投手チーフコーチは「あったんですかね。どうなんでしょうね」と濁したが、阿部監督は勝負の夏場以降まで3連投を極力避ける方針を続けている。それだけに僅差のリードで8、9回を迎えた場合、中川や田中瑛、ケラーが代役を務めた可能性が高かった。先も見据えつつ、選手を信じて送り出した中での結果に、指揮官は責任を背負った。
今カードは前日までの2連勝で5カードぶりの勝ち越しで貯金も1ある。前を向いて、20日から首位・阪神と3連戦を迎える敵地・甲子園へ向かう。(田中 哲)