東京六大学野球春季リーグ戦・早大―明大(19日、神宮)でノーヒットノーランを達成した早大・伊藤樹投手(4年=仙台育英)を中学、高校と指導した仙台育英・須江航監督(42)は、「(東京)六大学で、明治相手にですからね。よくやりましたよ、感動しました」と言葉を弾ませた。
秀光中、仙台育英と身近で見てきた伊藤について、「一番最初に見たのは小学生のときですからね」と懐かしみながら「一つ一つを丁寧に、真剣に向き合いながら自分を育ててきた。スピードや出力などを計画的に、一つずつ段階を上げてきている。今の生徒たちに見習ってほしいです」とたたえた。昨年末には実家のある秋田へ帰省する際にグラウンドに立ち寄って練習を行った伊藤が、仙台育英の選手たちとミーティングもしたという。須江監督は「練習の心構えや試合のとき考えていること、ピッチングの組み立てなど、生徒たちの質問にも答えてくれました」と明かした。
「打者の空気感や肌感を感じながらピッチングができる。150キロを投げるピッチャーはたくさんいるけど、これができるピッチャーはそんなにいないと思いますよ」と伊藤の良さを語った須江監督。一つずつ着実に力をつけて早大のエースへ成長した教え子に「パワーをもらいました。僕たちも頑張らないと」と刺激をもらっていた。