バスケットボールBリーグ1部レバンガ北海道の新ヘッドコーチに就任したトーステン・ロイブル氏(53)が4日、札幌市中央区の商業施設「ココノススキノ」で就任会見を行った。

 ブースターら約100人が集まった公開記者会見。

ロイブル氏はレバンガ北海道創設時の2011―12年シーズンの初代ヘッドコーチでもある。13年ぶりの復帰の理由を「いろんなチームからオファーはあったが、あまりピンと来なかった。北海道から話があった時に『お腹の中にチョウチョがいる』という胸が高まる、ワクワクする気持ちになった」と語った。

 これまでU―16、18男子日本代表や、東京五輪で3人制日本代表のヘッドコーチなどを務めてきた。今季21勝39敗で東地区5位に終わったチームは現在、来季への編成の真っ最中。「新しいチームは若い。経験が少ない選手は多いが、ハングリーでポジティブだ」と、定評がある育成力で指導にあたる。

 チーム作りは若さを武器にする構えで「よりエネルギーを持った、高い強度のプレーを求めたい。基礎を一番大事にして、守備はフルコートで当たっていき、攻撃はドライブやボールの動きが多く、見ていて楽しいバスケットをする。複雑なバスケットをするつもりはない。よりシンプルに」と、ハードワークを求めていく。

 3日にパリ五輪日本代表の富永啓生(24)の加入が発表された。

日本人離れしたシュートセンスを誇る富永とは、同氏が指導してきたアンダーカテゴリーの日本代表や東京五輪3人制代表などでつながりがある。富永が加入した経緯にも触れ「富永が北海道に来るのは私が理由ではない。以前、相談された際に『自分が一番フィットするチームを選びなさい』と伝えた」と明かした。

 NBA入りを目標とする富永との師弟関係が復活し、しかもクラブチームで腰を据えて指導できる。ロイブル氏は「富永は右肩上がりの状況だったが、ここ数年は少し停滞している」と指摘。Bリーグ初参戦となるまな弟子へ「NBAの夢に向けて、質の高いBリーグで、レバンガで成長してもらいたい。彼がNBAに行くことは現実的だし、信じている。オフェンスに関してはトップレベルだが、そこにたどりつくまでに向上しなければいけないことがある」と期待を寄せた。

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