◆第75回安田記念・G1(6月8日、東京競馬場・芝1600メートル)
第75回安田記念・G1(8日、東京)の出走馬が5日、確定した。「考察」キーポイント編は4歳が強い傾向を踏まえ、短距離色が濃い血統背景を持つシックスペンスに注目。
安田記念は4歳馬が優勢のレース。過去10年の年齢別成績を見ると、40頭が出走して5勝、2着3回、3着2回。勝率12.5%、連対率20%、3着内率25%は全て他の世代を上回っている(今年は3歳馬の参戦なし)。5日付の追い切り編ではジャンタルマンタルを取り上げたが、もう一頭気になる4歳馬がいる。シックスペンスだ。
デビューから7戦5勝で、崩れたのは2400メートルのダービーと2000メートルの大阪杯。1600~1800メートルではまだ負けていない。母フィンレイズラッキーチャームは、米国で主にダートの1200から1400メートルで活躍。18年マディソンS・G1など重賞を5勝している。短距離寄りのスピードが色濃く受け継がれていると考えれば、負けた2戦は距離が長かったと推測できる。
3番手から直線で伸びを欠いて7着だった大阪杯のレースぶりは、着順ほど悪いものではなかった。
今年のメンバーを見渡すと逃げたい馬は少なく、スローな流れからの瞬発力勝負が予想される。好位に付けて運べて、速い脚が使えるこの馬には有利な展開になりそうだ。2走前の中山記念をコースレコードで勝ったように、高速決着にも対応できる。4日の最終追いの動きも良く、状態も絶好。3度目のG1挑戦で、頂点に立つ可能性も十分にある。(山下 優)