◆テニス ▽全仏オープン(5日、フランス・パリ)

 【パリ5日=吉松忠弘】1968年オープン化(プロ解禁)以降、初の4連覇を狙った世界ランキング5位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)が準決勝で敗れ、2022年から続いていた全仏の連勝が26で止まった。同1位でベラルーシ出身のアリーナ・サバレンカに6-7、6-4、0-6の2時間19分の末に敗退した。

サバレンカは大会初の決勝進出となった。

 最後は、シフィオンテクに戦う気力が残されていなかった。マッチポイントで放った第2サーブに、相手がバックのリターン。そのままシフィオンテクは見送った。「体の緊張感が落ちてしまったかもしれない。悪くない大会だったけど、望んだ結果ではない」。

 今年に入って、優勝どころか、まだ決勝進出さえない。自信のなさが影響したかと聞かれたが、「まだ半年の結果でしかない。それに1大会1大会違う。関係ない」と強がった。

 実は、半年の結果ではない。昨年は5大会に優勝したが、昨年6月に閉幕した全仏に優勝したのを最後に、決勝進出がない。

つまり1年も決勝から遠ざかっており、世界1位に君臨し、女子テニス界を席巻した全盛期とは、ほど遠い結果だ。

 本人は「大会前に、気持ちの整理はできていた。(5月の)イタリア国際で早期敗退して、時間もできた。しっかりと考えてきた」と話す。しかし、また決勝には届かなかった。この敗退で、この1年間で獲得したタイトルをすべて手放した。これからは新たな気持ちで芝のシーズンに挑む。

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