◆車いすテニス ▽全仏オープン(5日、フランス・パリ)

 【パリ5日=吉松忠弘】2024年パリ・パラリンピック男子シングルス金メダルで、世界ランキング1位の小田凱人(東海理化)が、フルセットに持ち込まれながら、最終セットは完封。同7位のダニエル・カベルサスチ(スペイン)に6-2、5-7、6-0で勝ち、ベスト4へ進出した。

 フルセットの熱戦にも、小田は戦いを楽しんでいた。「みんな、自分と戦うときの方が、レベルが高い」。そう話すと笑みをこぼした。相手が、自分の時だけに向かってくる闘争心に、燃えたぎるものを感じていた。

 この日も、いつものように「熱い試合がしたい」と話す。4大大会は、2022年に、出場できる選手の人数が、8から16人に倍増した。その影響で、どうしても早い回戦はレベルの差が激しい。しかし、この日は「この回戦で、これだけ熱い試合ができたのは大きい」

 2023年からローランギャロスでは負けなしの15連勝中。「最も好きな大会のひとつ」と話す赤土の舞台で、早々とエネルギーに火がつき、燃えさかる闘志が、2007~10年まで4連覇した国枝慎吾以来の3連覇達成を後押しする。

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