◆プロボクシング▽WBOアジアパシフィック・バンタム級(53・5キロ以下)王座決定戦10回戦 同級2位・坪井智也―同級1位バン・タオ・トラン(8日、有明コロシアム)
タイトル戦の会見が6日、後楽園ホールで行われた。アマ世界選手権で日本人初の金メダリストとなり、3月にプロデビューしたWBOアジアパシフィック・バンタム級2位・坪井智也(29)=帝拳=は、日本最速タイとなるプロ2戦目での地域タイトル獲得に向け「長いラウンドを戦って、全部を支配して勝ちたい」と圧勝を宣言した。
3月のデビュー戦はブーンルエン・ファヨン(タイ)と8回戦を行い2度のダウンを奪い2回TKO勝ち。世界選手権金メダリストの実力を十分に証明した。まだプロ2戦目だが、今回用意されたのはタイトル戦。対戦相手のバン・タオ・トラン(32)=ベトナム=はWBOグローバル王座を獲得するなど、現在6連勝中と手ごわい相手だ。そんな相手に、勝ちにはこだわるが、今後を見据えた戦いを挑む。「とにかく長いラウンドを戦いたい。その中で自分には何ができて何ができないのか確認したい」という。そして「上(世界)ばっかり見てもしょうがない。まずは強いトラン選手に勝って、そうすれば自然とその先も見えてくる」と気を引き締める。
一方、トランは「日本は空気が良くて調子はいい。ベトナムではボクシングは特に注目されていない。自分が新しい道を切り開く立場にいると思う。
同興行のセミファイナルではWBC世界バンタム級1位・那須川天心(帝拳)が世界前哨戦として、WBA世界同級6位ビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国)と10回戦で対戦。メインイベントはWBC世界同級王者・中谷潤人(M・T)がIBF世界同級王者・西田凌佑(六島)と2団体王座統一戦を行う。
戦績は坪井が1勝(1KO)、トランは18勝(10KO)1敗。