◆2026年北中米W杯アジア最終予選▽第10戦 日本6―0インドネシア(10日・市立吹田サッカースタジアム)

 FIFAランク15位のサッカー日本代表はホームで、26年北中米W杯アジア最終予選の最後となる同123位のインドネシアと対戦し、6―0で完勝した。

 兄弟共演が日本代表で実現した。

5点リードの後半16分から、代表初招集のMF佐野航大はMF三戸舜介に代わって途中出場し、シャドーの位置へ。この日は、兄の海舟もボランチでスタメン出場しており、兄弟で同時にピッチでプレーした。兄の海舟が中盤で相手の攻撃を封じると、弟の航大は積極的にゴールに迫った。

 アジア最終予選での兄弟出場は三浦泰年、知良の「カズ・ヤス」の1993年以来、32年ぶり。国際Aマッチでは2006年の佐藤勇人、寿人以来19年ぶりとなった。佐野兄弟はドイツ1部マインツとオランダ1部NECでそれぞれプレー。海舟はドイツ1部全選手でトップとなる総走行距離393・7キロを記録し、航大も25試合で2得点を決めるなど、それぞれ両リーグで結果を残してきた。

 試合後には兄弟そろって、応援にきたスタンドからの声援に応えた。偉業を達成したが、兄の海舟は「お互い、まだまだここからの方が大事だと思う。試合が終わってからも話しましたけど、お互い得点できるチャンスはあった。ああいうところをどんどん決めていかないと、これから先、上には行けない」と厳しい表情で話した。

 弟の航大も「夢と言っていたけど、あまりそれを実感する余裕もないくらい、何も考えていなかった。

悪くはなかったけど、あそこで数字を1つけられるかどうかに、まだまだ甘さがある。まだまだレベルアップしたい」と、次回の兄弟共演を見据えた。

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