◆柔道 世界選手権 第4日(16日、ブダペスト)

 女子63キロ級で初出場の嘉重春樺(かじゅう・はるか、25)=ブイ・テクノロジー=が初優勝を飾った。決勝で2021年東京五輪銅メダルのカトリーヌ・ボーシュマンピナール(カナダ)を破り、初戦の2回戦から5試合を制した。

同級の日本勢では3大会ぶりの頂点となった。

 嘉重は堂々と持ち味を発揮し、世界大会初陣で金メダルを手に入れた。得意の寝技がさえ、初戦から2試合連続の一本勝ち。準決勝でブラジル選手を巧みに抑え込むと、決勝は東京五輪3位のカナダ選手から有効を奪い、破った。4月の全日本選抜体重別選手権では初戦敗退で号泣したが「課題をしっかり修正して挑めたらいい」と気合を入れ、堅実な寝技と持ち前のスタミナを生かして粘り強く戦い、見事に立て直した。

 この階級は五輪3大会連続出場の高市未来(31)が現役を退き、混戦模様。身長158センチの成長株は、昨夏のパリ五輪をテレビで観戦し「絶対に次は自分が」と強い思いを抱いた。初の大舞台でアピールに成功し、3年後の28年ロサンゼルス五輪に向けて大きな一歩を踏み出した。

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