◆プロボクシング ▽WBO世界ウエルター級(66・6キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・ブライアン・ノーマン―同級2位・佐々木尽(6月19日、大田区総合体育館)
日本人初のウエルター級世界王者を目指すWBO同級2位の佐々木尽(23)=八王子中屋=が17日、横浜市内のホテルで同級王者・ブライアン・ノーマン(24)=米国=との世界戦へ向けた会見を行った。
佐々木は「(ノーマンの)公開練習を見て厳しいなという声が多いが、そっちの方が勝った時に盛り上がる。
頭にバンダナを巻いて会見に登場した佐々木は、隣に座るノーマンに「日本にベルトを置いていってくれてありがとう。ここで勝つのは僕なので、絶対にこのベルトを離さない。ノーマン選手がベルトに見えてしょうがない。ノーマン選手が欲しくてたまりません」と熱い思いをぶつけた。
そしてノーマンの顔を見つめながら「ノーマン選手のスタイルがめちゃめちゃ好きで、男として素晴らしいと思っている。そのまま僕とぶつかってほしい。男と男の勝負をしよう。
試合2週間前に来日するなど本気モードのノーマンは「環境に慣れることと時差調整のために早く来日したが、コンディションは問題ない。7歳でボクシングを始めて人生すべてをかけて手に入れたベルトを、簡単に渡すつもりはない」と王者のプライドを示した。佐々木の「8―2で自分が勝つ」との発言は「それだけかよという思いもある」と受け流した。
会見後の2ショット撮影のフェースオフでは、司会者が終了を告げても互いに視線を外すことなく、約23秒間にらみ合った。最後は司会者が2人の間に割って入り、両者は握手を交わすこともなく別れた。
ウエルター級世界戦の日本開催は、1989年12月10日に東京・後楽園ホールで尾崎富士雄(帝拳)がWBA王者マーク・ブリーランド(米国)に挑戦し4回TKO負けして以来、36年ぶり。日本人選手の同級での世界挑戦は、2009年10月3日に佐々木基樹(帝拳)がWBA王者ビチェスラフ・センチェンコ(ウクライナ)に挑戦して判定負けして以来16年ぶり6度目(5人目)となる。
戦績は佐々木が19勝(17KO)1敗1分け、ノーマンが27勝(21KO)2無効試合。
興行は、NTTドコモの映像配信プラットフォーム「Leminoプレミアム」で配信される。