佐々木尽、勝率を「１００ですね」と上方修正「負けるはずがない」日本人初のウエルター級世界王者へ６・１９ゴング

◆プロボクシング　▽ＷＢＯ世界ウエルター級（６６・６キロ以下）タイトルマッチ１２回戦　王者・ブライアン・ノーマン―同級２位・佐々木尽（６月１９日、大田区総合体育館）

　日本人初のウエルター級世界王者を目指すＷＢＯ同級２位の佐々木尽（２３）＝八王子中屋＝が１８日、横浜市内のホテルで前日計量に臨み、同級王者・ブライアン・ノーマン（２４）＝米国＝とともにリミットの６６・６キロでクリア。佐々木は１７日の公式会見で「客観的に見たら８―２ぐらいで自分が勝つと思っている」と豪語したが、この日の計量後は「１００（％）ですね。

　世界戦を控え、アドレナリンが出過ぎて寝られない夜もあったというが、「昨日は寝られましたね。いきなり自信がわいてきて、ずっと不安や怖さがあったが、ようやくすべての練習も終えて、今はもうワクワクと楽しみしかない。こんな感情初めてなんですよ、今までで。自信がブワッと広がる感じ」と声を弾ませた。恐怖心が吹っ切れた理由を「昨日（ノーマンと）会って、勝てると思ったからです」と自己分析した。

　１７日の公式会見後、世界スーパーバンタム級４団体統一王者・井上尚弥（３２）＝大橋＝が自身のＸで、佐々木の発言を受け「佐々木尽の楽しみが溢れちゃって伝えたいことが上手く伝えられないところもまた魅力　歴史を変えてくれ！！　ノーマン選手が欲しくてたまりませんは反則です」と、文末に泣き笑い顔の絵文字をつけてポストした。

　井上からのエールに、佐々木は「めっちゃ嬉しかったですね。尚弥選手を、お手本の様な感覚で、動画とかめちゃめちゃ見てるんですよ。そんな選手に実際に言われるのは嬉しかったですね。昨日一番嬉しかったですね」と大喜びだった。

　計量後は「母のおかゆ」でリカバリー。夜は「毎日食べている」という焼き鮭と、「パワーになる」というしじみの味噌汁に加えて、勝負メシとしてうなぎを食べるという。「いつも買ってるスーパーで、ぜいたくしようと思って一番高めのやつを買って、チンして、家で炊いたご飯の上に乗せる。それがもう最高です」と笑顔で話した。

　ウエルター級世界戦の日本開催は、１９８９年１２月１０日に東京・後楽園ホールで尾崎富士雄（帝拳）がＷＢＡ王者マーク・ブリーランド（米国）に挑戦し４回ＴＫＯ負けして以来、３６年ぶり。日本人選手の同級での世界挑戦は、２００９年１０月３日に佐々木基樹（帝拳）がＷＢＡ王者ビチェスラフ・センチェンコ（ウクライナ）に挑戦して判定負けして以来１６年ぶり６度目（５人目）となる。

　戦績は佐々木が１９勝（１７ＫＯ）１敗１分け、ノーマンが２７勝（２１ＫＯ）２無効試合。

　興行は、ＮＴＴドコモの映像配信プラットフォーム「Ｌｅｍｉｎｏプレミアム」で配信される。