箱根駅伝を主催する関東学生陸上競技連盟(関東学連)は19日、第102回大会(来年1月2、3日)から予選会で敗退したチームの選手で編成され、オープン参加する関東学生連合チーム(登録16人)の編成方法を変更することを発表した。

 〈1〉前回の第101回大会まで、予選会落選校の選手のうち、各校1人の前提で予選会のハーフマラソン個人順位の上位16人が選抜されていたが、第102回大会から「チーム枠10人」と「その他個人枠6人」で編成する。

「チーム枠」は予選会の落選校の上位10校(予選会総合11位~20位)に1枠ずつ与え、12月上旬の本大会登録選手の選考は各校に委ねられる。「その他個人枠」は予選会総合21位以下の所属選手のうち各校1名の前提で予選会個人順位の上位6人が選抜される。

 〈2〉出走の上限回数は1回から2回に変更される。単独チーム、または連合チームで本大会出走が1回までの選手は連合チームの選出対象となる。

 なお、外国人留学生選手は、連合チームの選出対象にならないこと、正式な順位がつかないオープン参加となることに変更はない。

 関東学連は連合チームの編成方法の変更について「〈1〉は予選会終了後も落選校内において個人での本選出場を目指した切磋琢磨(せっさたくま)を生むこと(=チーム枠)と、チーム順位は下位でも出場を可能とすることによる多様性の確保(=その他個人枠)との両立を図るものです。〈2〉は経験の幅広い共有と箱根駅伝を通じた選手強化の両立を図るものです」となど説明した。

 今回の変更により、今年1月の第101回箱根駅伝で連合チームの一員として8区で区間7位相当と健闘した東大の秋吉拓真(4年)が来年の第102回大会にも出場が可能となった。

 連合チームは、前身の関東学連選抜時代を含め、学習院大初の箱根駅伝ランナーとなった川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)やパリ五輪男子マラソン日本代表の小山直城(ホンダ)ら多種多様の選手を輩出。今後も「個性派選手」が連合チームから誕生されることが期待される。

 今年の箱根駅伝予選会は10月18日、東京・立川市などで行われる。各校10~12人がハーフマラソンを一斉スタートし、各校上位10人の合計タイムで上位10校が本大会の出場権を獲得する。

前回の箱根駅伝で優勝した青学大など10位以内のチームはシード権を持っている。

 また、関東学連は、第102回大会から、従来のオフィシャルグッズに加えて、本大会にチームで出場する各校に「箱根駅伝」の名称及びロゴを使用したオリジナル出場記念グッズの企画・販売を認めることを決定。一定のルールのもと、各校を支援する自治体や企業などとのタイアップも可能となる。「出場大学や選手を応援いただく皆さまに、いっそうその応援を楽しんでいただくための取り組みです。各大学の創意工夫を期待しています」などと関東学連はコメントした。2025年11月1日の販売開始を予定。各校のグッズなどの詳細は、追って、発表される。

 今回からの新たな取り組みについては、昨年、関東学連の常務理事兼箱根駅伝対策委員長に就任した青学大の原晋監督らが熱心に協議し、多くの加盟校の意見を聞いた上で決定された。関東学連は「箱根駅伝は先人が築いてきた伝統を大切にしながら、進化を続けてまいります。ますますの熱い応援をよろしくお願いします」などとコメントした。

編集部おすすめ