◆プロボクシング ▽東日本ライト級新人王予選 〇山口聖矢(判定)木内凌祐●(19日、東京・大田区総合体育館)

 世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)の幼なじみで元Jリーガーの山口聖矢(31)=ともに大橋=が、東日本ライト級新人王トーナメント2回戦で木内凌祐(セレス)を3―0の判定で下し、準々決勝進出を決めた。井上は、リングサイド最前列から声援を送った。

 山口は序盤からペースをつかみ、2回には左右ボディーをヒット。3回、相打ちの左のショートでダウンを奪った。最終4回は、木内の連打の攻勢をしのいだ。ジャッジは1者が40―35、2者が39―36といずれも山口を支持。リング上で「相手は僕より経験があってそれに負けない練習をしてきたつもり。力を出せてよかったです」と喜びを語った。

 試合後の会見では、3回のダウンシーンを「尚弥から練習中もショートでパンパンと打て、といつも言われているので、そこはできてよかった」と振り返った。

 井上からは、日々の練習で「ジャブを打つ時の足のバランスや、パンチを打っている時のバランスなどをいつも言ってもらっている。そこはこれからも意識してやっていきたい」とアドバイスを受けている。この日も「ワンツーをコンパクトにもっと打て」などとリングサイドの井上からの指示が聞こえたという。

 18年シーズンでJ3のSC相模原を退団。幼なじみの井上にすすめられ、22年にボクシングに転向した。

「身近にいいお手本がいるので刺激になります」と話した。

 4月の1回戦では、栗原宗太郎(E&Jカシアス)に1回3分4秒TKO勝ち。直後の5月には、米ラスベガスで井上のWBA同級1位ラモン・カルデナス(米国)との防衛戦を応援した。この日の試合に向け「向こうでも普通に練習していた。練習不足もなくしっかりやれた」という。

 昨年は新人王予選2回戦で敗退したが、今年は2回戦を突破。「僕はボクシングを始めてまだ経験も浅い。一戦必勝で、また次に向けて頑張ります」と次戦を見据えた。

 戦績は、山口が4勝(2KO)1敗、木内が3勝(2KO)4敗1分け。

 

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