3月の春場所で右膝に大けがを負った大相撲の幕下・木竜皇(立浪)が19日、来年1月の初場所で復帰を目指す考えを明かした。東京・台東区の部屋でトレーニング後に取材に応じ「11月場所に出られないことはないけど、無理して出るより、焦らずしっかり治したい」と心境を語った。

 西十両12枚目だった春場所6日目の取組で右膝を負傷した。痛めた瞬間に長期の離脱を覚悟したが、意外にも「そんなに落ち込むことはなかった」という。「右膝前十字じん帯断裂、右膝関節内側側副じん帯損傷、右大腿(だいたい)骨外顆骨挫傷、右脛骨(けいこつ)近位部骨挫傷で3か月の療養を要する」との診断書を提出して休場。「けがして担架で運ばれる時から前を向いて、むしろ新しい相撲の型を作ろうと楽しみにしていたぐらい」と振り返った。

 その後は右膝前十字じん帯の再建手術などを受け、6月から部屋の稽古場に合流した。師匠の立浪親方(元小結・旭豊)からも「ゆっくりでいいよ」と助言を受け、「10~11月ぐらいに相撲を取り始めたい。それまではしっかり基礎をやって、四股やすり足で地盤を作っていきたい」と復帰プランを思い描く。

 5月の夏場所から九州場所まで4場所連続全休となれば、番付は序二段まで転落する可能性が高い。それでも「しっかり休んで、治して、力をつけていけば、また上がれると思う。その気持ちでリハビリをやっていきたい」と足元を見据えた。

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