横浜FMは20日、大島秀夫ヘッドコーチが21日の岡山戦(日産ス)より暫定的にチームの指揮を執るため、Jリーグの監督登録を完了したことを発表した。

 キスノーボ監督が退任し、クラブ初の2度の監督交代という非常事態の中で岡山戦、25日のFC東京戦までは暫定でチームを指揮することが決定。

横須賀市内での全体練習後に取材に応じた大島コーチは「選手の時もファン・サポーターや色々な人に後押しされてやっていけたので、こういう状況で自分が恩返しじゃないですけど、そういうつもりで、何としてでもこの局面を打開したいという気持ちで引き受けました」と胸の内を明かした。

 昨年までの攻撃的なサッカーから、今季から就任したホーランド体制では守備に重心を置いた戦術を採用。しかし、本来の良さが消えた消極的なサッカーとなり、最下位に沈むなど低迷。後任についたキスノーボ前監督でも流れが変わらなかったこともあり、大島コーチはまずは原点回帰を選手に求めた。「見ていて感動を与えられるような、選手が躍動する姿を見せられることが一番。それを目指してやっていきたい。選手が自信を持って、のびのび、アグレッシブに、ポジティブにプレーすることがまず一番大事なこと。そこを選手に思い起こさせることが一番最初にやらないといけないこと。もともとマリノスの中にあるDNA、文化は変わらないものがある。難しい状況というのはあるので、そういう所も加味しながら」と話した。

 暫定で指揮することになりチーム全体に伝えたことも「過去ではなく、今、現在、これからというのは自分たち次第だということを話した。選手がポジティブ、アグレッシブにプレー出来るように全員で作り上げていく」と強調。

チームは現在最下位に低迷しているが、13位の岡山戦から、17位FC東京、16位湘南、19位横浜FC、15位名古屋と中断期間前にJ1残留争いをする上で相手との連戦が続くだけに、この5連戦を浮上へのきっかけにしていく。

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