ロックバンド「Suchmos(サチモス)」が22日、横浜アリーナで5年8か月ぶりとなるワンマンライブを開催した。

 地元・横浜で再スタートを切った。

21日との2公演で計2万5000人が集結。満員となった客席を前に、ボーカルのYONCEは「梅雨を吹っ飛ばして初夏と言っていい季節。外は気持ち良いのに、こんな暗い場所(アリーナの中)に来て変わってますね、あなたたち」と毒を吐きつつ、「ありがとう」と頭を下げた。

 ステージでは約2時間にわたってヒット曲「STAY TUNE」「VOLT‐AGE」など全19曲を披露。7月2日にリリースするEP「Sunburst」に収録されている新曲「Whole of Flower」も届けた。

 バンドは2013年1月に結成。神奈川育ちのメンバーで構成され、18年にはNHK紅白歌合戦に初出場した。しかし、21年2月に「修業の時期を迎える」との理由で活動を一時休止。約4年に及ぶ充電期間を経て、21日に復活を遂げた。

 この間には、ベーシストを務めていたHSU(スー)こと小杉隼太(こすぎ・はやた)さんが死去。YONCEは「失ったものは帰って来ないっていうことを、この4年で嫌というほど実感した。隼太はいないんだなと痛感しきりなんですよ」と本音を漏らしつつ、「彼には2人の息子がいる。

彼らのおもちゃ代を稼ぐのが俺たちの仕事だと思ってます」と前を向いた。

 21日には10月からアジアツアーを開催することを発表。国内9都市の他、韓国・ソウルや中国・上海など4つの海外都市も巡る。「悠々自適にいきましょう。またどこかで会いましょう」。Suchmosの第2章が幕を開けた。

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