◆函館記念追い切り=6月25日、函館競馬場
サマー2000シリーズ第1戦の第61回函館記念・G3(29日、函館)は、トップナイフが函館・芝コースで力強く伸び、復活へ万全の態勢となっている。
膝蓋骨(しつがいこつ)が外れる苦しみを乗り越え、トップナイフが、復活の時を迎えようとしている。
23年の札幌記念など重賞で2着4回の実力馬だが、フラストレーションがたまる競馬が続いていた。走り出すと問題はないが、スタートの際に外れる膝蓋骨。「膝蓋を切るということは勇気が必要だった」と昆調教師。アンドロメダS後に手術をして臨んだ前走は結果こそ11着だったが、課題だったスタートを決め、ハナを狙えるようなスピードを見せた。「手術が成功して、これならこの馬のレースができると思った。もともとゲートは速い。本当なら一つや二つ重賞を勝っている馬。やっと本来の姿を見せられるようになる」と誰よりも復活を信じている。
デクラレーションオブウォー産駒のセキトバイーストが22日の府中牝馬Sで重賞初制覇と血の勢いもある。今週は課題を克服したトップナイフが、初タイトルを手にする。(浅子 祐貴)