◆ラグビー 「リポビタンD チャレンジカップ2025」 日本代表―ウェールズ代表(12日、ノエビアスタジアム神戸)

 世界ランク12位の日本代表は12日、同14位のウェールズ代表とのテストマッチ第2戦を迎える。11日は試合会場で練習を行い、SO李承信(24)=神戸=は地元での大一番に「感慨深い試合になる。

日本代表として、神戸で自分を支えてくれた人たちの前でプレーできることを幸せに思う」と特別な思いで挑む。

 5日の第一戦(北九州)は24―19の逆転勝ち。かつての伝統的強豪国「ティア1」に続けて勝てば初で、李も「歴史的な日になる」と燃える。日本は昨季、テストマッチ4勝7敗に終わった。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(65、HC)は正司令塔の台頭に期待を寄せており、李が筆頭候補。自身も「10番として貢献したい」と、誰よりも自覚をにじませる。

 午後2時50分開始の試合は、予想気温33度。日光を避けるため会場の屋根は閉じられるが、高湿でボールは滑りやすくなる。「超速ラグビー」を掲げる日本において、李の正確なタクトとキックコントロールは勝敗に直結する。「町のスクールから、代表でプレーできるという勇気、希望を与えたい。強い相手に対して、体を張った守りも見てもらえたらうれしい」。地元のヒーロー、そして絶対的司令塔となる。

(大谷 翔太)

 ◆旧ティア1 かつての強豪国。欧州のイングランド(13敗)、アイルランド(1勝11敗)、スコットランド(2勝11敗)、ウェールズ(2勝13敗)、フランス(13敗)、イタリア(2勝8敗)の6か国と、南半球のニュージーランド(8敗)、オーストラリア(6敗)、南アフリカ(1勝2敗)、アルゼンチン(1勝6敗)の4か国による計10か国。23年から日本が加わって「ハイパフォーマンスユニオン」となり、世界の最上位層として位置づけられる。()内は日本の対戦成績。

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