◆車いすテニス ▽ウィンブルドン第12日(11日、英国・ウィンブルドン)
2024年パリ・パラリンピック女子単複2冠で、世界ランキング1位の上地結衣(三井住友銀行)が、女子史上2人目のゴールデンスラム達成の快挙に王手をかけた。同3位の李暁輝(中国)に6-2、6-2で勝ち決勝に進出。
最大の難関とみられた相手に、上地が快勝だ。相手の第2サーブに圧力をかけ、11本のダブルフォールトを引き出した。ストロークでもミスを誘い、相手のパワーを封じることに成功。過去2敗を喫し、6月の全仏準決勝でもフルセットと競った相手に、第1セット第4ゲームから、一気に9ゲームを連取して試合を決めた。
芝コートは、バウンド後の球足が速く、弾まないため、速攻重視のパワーがある選手が有利だ。特に、簡単に方向を変えられない車いすテニスでは、一般よりも、その差が顕著に出る。体格が大きく、がんがん攻めてくる相手が威力を発揮するため、小柄な上地にとって、非常に苦手なコートだ。決勝に進んだのも2022年の1回だけ。しかし、今年は、最大のチャンスを迎えた。決勝では同4位の王紫榮(中国)と対戦する。対戦成績は上地の8勝1敗だ。