◆大相撲名古屋場所 初日(13日・IGアリーナ)
新横綱・大の里(25)=二所ノ関=が白星発進を決めた。新小結・欧勝馬(28)=鳴戸=を力強く寄り切った。
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緊張なんて感じられなかった。大の里の馬力には驚かされる。強いという言葉しか浮かばない。胸を張って腰高の立ち合いは相変わらずだが、悪癖を遥かに超える馬力がある。欧勝馬の左前まわし狙いも簡単に粉砕。192センチ、191キロの大きな体から生み出される力がどれほどのものなのか。想像しただけでも鳥肌が立ってしまう。
大関に昇進した時は、私がよく口にする“毒まんじゅう”が出ていた。
豊昇龍も苦手な高安を切れ味鋭い外掛けで土俵にたたきつけた。会心の相撲といっていいだろう。「負けたくない」という気持ちが相撲に出ている。“大の里効果”だろう。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)