バレーボールの男子ネーションズリーグ1次リーグ第3週、千葉大会は16日に千葉ポートアリーナで開幕する。2028年ロサンゼルス五輪に向けた新体制で、21年東京、24年パリ五輪代表の石川祐希主将(29)=ペルージャ=、高橋藍(らん、23)=サントリー=ら主力が、今大会で初合流。

藍はエースとしての決意をにじませた。(取材・構成=宮下 京香)

 ロス五輪まで3年。ロスへのスタートとなる千葉大会へ、藍は新たな決意をにじませた。「ロスに向かって戦っていく。個人ではレベルアップはもちろん、チームを勝たせられる存在になっていく部分を、強く意識してやっていきたい。(ファンに)代表での立ち位置で頼れるエース、チームを勝たせられる存在になっていく部分に、注目して見てほしい」と熱く語った。

 昨夏のパリ五輪準々決勝では、イタリアに対し、日本は先にマッチポイントを握りながらも、逆転で敗れて涙。藍は五輪後、日本のサントリーに加入し、大同生命SVリーグで「1点」にこだわってきた。攻守でチームを引っ張りリーグと全日本選手権の2冠を達成。個人でもチャンピオンシップMVPを含む「4冠」と躍進した。

 パリ五輪を控えた中、銀メダルを獲得した昨年6月のNL決勝大会前に左足首を痛めた。決勝のコートに立てず、責任を感じていた。

「銀メダルの上は金しかない。そこを目標にすることは前提だけど安定して表彰台に上る経験がロスに向けて必要だと思う。まずは千葉でファイナル(決勝大会)進出を決めて、表彰台に上る部分を目標にやっていきたい」と決意を胸に、日本に欠かせない大黒柱になる。

 ◆高橋 藍(たかはし・らん)2001年9月2日、京都市生まれ。23歳。小学2年でバレーを始め、京都・東山高3年時の19年度に全日本高校選手権(春高バレー)で優勝。日本代表初選出は20年2月。同年春に日体大に進み、2年時に初出場した21年夏の東京五輪で8強。同11月、イタリア1部のパドバと契約し、23―24年季に移籍したモンツァでプレーオフ準優勝。24年パリ五輪8強。24―25年季からサントリーでプレー。188センチのアウトサイドヒッター。

 ◆ネーションズリーグ 男子は1990年からのワールドリーグに代わる大会として2018年に新設した国際大会。18チームが参加し、2組に分かれて3週で1次L計12試合を行う。勝ち点は3―0、3―1で3点、3―2で2点、2―3で1点、1―3、0―3で0点。開催国と上位7チームが決勝大会(30日~8月3日、中国・寧波)に進む。昨年大会で日本は男女ともに銀メダルを獲得している

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