バレーボールのネーションズリーグ1次リーグ(L)最終第3週、男子千葉大会が16日、千葉ポートアリーナで開幕する。ロラン・ティリ監督と21年東京、24年パリ五輪代表の高橋藍(サントリー)が15日に千葉市で記者会見に出席した。
会見には、千葉大会に参加する日本、ドイツ、アルゼンチン、米国、ブラジル、トルコの代表選手が顔を合わせた。日本代表のティリ監督は、その席で日本の大人気漫画を紹介する場面があった。司会者に日本のバレー人気について問われると「ハイキュー!!は、皆さんご覧になっているかもしれませんが、もし見ていない方がいましたら、英語でもフランス語でも訳されているので、ぜひ。そういうものまであるのが、(日本は)素晴らしいと思います」と笑顔で呼びかけた。
ハイキュー!!は、古舘春一氏によるバレーボールを題材にした日本の人気漫画で、アニメ、劇場アニメ化もされている。
ティリ監督は、21年東京五輪で母国のフランス代表を金メダルに導いた名将。昨季まで5季、日本の大阪ブルテオンの指揮をとった。女子はトルコ人のフェルハト・アクバシュ監督が就任し、男女ともに外国人の指揮官となった。日本で指揮を執ることについて、ティリ監督は「この国の歴史や文化にバレーボールが根付いていると感じる。これだけ競技に情熱を持っているのも素晴らしく、選手も何時間も練習している」と抱いている印象を語った。
28年ロサンゼルス五輪でメダル獲得を目標に掲げ、「勇往邁進(まいしん)」とテーマを決めた。ロスまでの大会では「表彰台、表彰台、表彰台」と強調し、上位常連国としての経験の重要性を説いてきた。
千葉大会でホームの世界ランク5位・日本は、1次L第2週を終えて5勝3敗で18チーム中4位につける。16日の初戦で昨夏のパリ五輪で敗れた同8位のドイツと激突。17日に同9位のアルゼンチン、18日に同4位のブラジル、20日に同6位の米国と対戦する。「厳しい戦いを強いられる。トップの選手を呼んでいるので、トーナメントを盛り上げて一生懸命試合をしたい」と指揮官。ロスへの好スタートを切れるか。
◆ネーションズリーグ 男子は1990年からのワールドリーグに代わる大会として2018年に新設した国際大会。18チームが参加し、2組に分かれて3週で1次L計12試合を行う。勝ち点は3―0、3―1で3点、3―2で2点、2―3で1点、1―3、0―3で0点。開催国と上位7チームが決勝大会(30日~8月3日、中国・寧波)に進む。昨年大会で日本は男女ともに銀メダルを獲得している