超速で大台に到達した。藤田晋オーナーが初参戦からわずか5年目で、落札総額100億円を突破。

当歳部門では6頭を計10億2000万円で競り落とし、「僕が参加してから値段が上がったと言う人がいるんですけど、私も被害者の一人です(笑)。全体が上がっているので」と思わず苦笑した。

 トップバッターの「オンディナドバイの2025」(牡)をいきなり2億円で落札した。アルゼンチンG1馬を母に持つキタサンブラック産駒。「もうちょっと上でもいけるかな、と」と余裕を示しつつも「朝イチだったので比較的…全然比較的ではないですけど。最近、ちょっと感覚がおかしい」と自省した。

 もちろん、イクイノックスの初年度産駒もゲット。母が米G1馬の「ムーチョアンユージュアルの2025」(牡)を2億6000万円、半兄2頭も“億超えホース”の「コンヴィクション2の2025」(牝)を1億5000万円で落札した。「キタサンブラックもいいですけど、さらに良く見えます」とほれ込んだ様子。「現役時代のイメージは圧倒的。ああいう馬が出てきたら」と願った。

 一方、この日の最高額となる5億8000万円を叩き出した「ミッドナイトビズーの2025」は、競り負けたことを告白。

「高くてもいくつもりだったんですけど、しょうがなかったです」と肩を落とした。

 今年は2日間で13頭、計22億円。「一回冷静になって見返さないと…」と、セリ中の興奮ぶりを明かした。22年に9800万円で落札したフォーエバーヤングは今年のサウジCを制し、自身に海外G1初制覇をプレゼント。新たなスター候補とともに、タイトルを狙いにいく。(水納 愛美)

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