第100回箱根駅伝(24年1月)まで総合優勝校に授与されていた優勝杯の寄託式が16日、神奈川・箱根町の箱根ホテルで行われた。1920年の第1回大会優勝の東京高等師範学校(現筑波大)から、第100回大会の青学大まで、延べ100校(校数は17大学)の優勝校の名が刻まれた伝統と名誉のカップは、箱根駅伝を主催する関東学生陸上競技連盟(関東学連)から、往路ゴールと復路スタート地点に隣接する箱根駅伝ミュージアムに寄託され、19日から常設展示される。
第100回大会までの総合優勝杯は、第80回記念大会(2004年1月)を記念して制作され、その際、過去79回の優勝校が彫り込まれた。第100回大会で優勝校を彫り込むスペースが埋まり、今年1月の第101回大会から総合優勝杯が新調された。持ち回りで優勝校に授与される。現在、青学大が保持している新しい総合優勝杯も26日から10月末まで箱根駅伝ミュージアムで特別展示される。
寄託式には、関東学連の植田恭史会長、日隈広至専務理事、次呂久直子幹事長、そして、箱根駅伝対策委員長と青学大監督を兼任する原晋監督が出席した。
節目の第100回大会と第101回大会を連覇した青学大の原監督は「第1回大会を制した東京高等師範学校の記録は15時間5分16秒でした。それが、第100回大会では10時間41分25秒、第101回大会では10時間41分19秒になりました。100年以上の学生ランナーの努力によって、約4時間半近くも短縮されました。私は広島の世羅高から中京大学に進学しましたが、実は法政大学を希望していました。箱根駅伝を走っている世羅高のチームメートを羨ましいと思ったこともありました。箱根駅伝を目指す学生ランナーの夢の象徴でもある総合優勝杯をぜひ近くでご覧ください」と笑顔で話した。
原監督は来年1月の第102回箱根駅伝に向けても展望を語った。
3連覇を狙う青学大は、第101回箱根駅伝で4区区間賞の太田蒼生、5区区間新記録の若林宏樹、6区区間新記録の野村昭夢ら強力な世代が卒業。原監督は「1月の時点で3連覇の確率は0%でしたが、5月の関東学生対校、6月の日本学生対校などを戦い、現在では20%まで上がってきました。これから夏合宿で泥臭く走り込み、さらに優勝確率を70~80%に上げます。栄えある優勝杯を狙います」と力強く話した。