◇大相撲名古屋場所5日目(17日、IGアリーナ)
右膝負傷から復帰4場所目の西幕下40枚目・矢後(押尾川)が、西同44枚目・肥後ノ海(木瀬)を押し出して3連勝。4場所連続の勝ち越しに王手をかけた。
立ち合いからの突っ張りで、動きのいい肥後ノ海に圧力をかけて、最後はもろ差しになって押し出した。
「体がよく動いてくれました。残り4番、こういう相撲を取りたいです」。笑顔はなかった。先場所も1番相撲から3連勝したものの、その後は3連敗。7番相撲でなんとか勝ち越すことはできた。反省を生かしてか、「ここからです」という言葉にも力がこもっていた。
場所前には、尾車部屋時代からお世話になっている瀬戸市にあるうなぎの名店「田代」に顔を出した。「確か友風(中村)が顔を出した3日後だったと思います。友風と同じメニューを注文しました」。ラーメンどんぶりにライスをたっぷりと入れ、その上にうなぎ4尾を乗せた特別メニュー。スタミナ補充も完璧だ。
名古屋はゲンの良い場所でもある。2017年に幕下15枚目格付け出しでデビューして2場所目。7戦全勝で幕下優勝を決め、十両昇進を決めた。
支度部屋前では師匠の押尾川親方(元関脇・豪風)が出迎え、「いい相撲だった。部屋に帰ってゆっくり休め」と声をかけていた。