◆バドミントン ▽ジャパン・オープン 第4日(18日、東京体育館)

 女子ダブルス準々決勝が行われ、パリ五輪銅メダルの志田千陽、松山奈未組(再春館製薬所)が世界ランク7位の韓国ペアに86分の激闘の末、21―19、19―21、21―18で競り勝ち、初の4強入りを決めた。志田は「勝てるか負けるかわからない試合だと思っていた。

想像以上に難しい展開だったが、最後は自分たちの勝ちたい気持ちが攻めに変わって、勝ち切れたので良かった」と安堵(あんど)。松山も「やっとこの壁を越えられてうれしい。1つ乗り越えられたことは自分たちも成長している」とうなずいた。

 準決勝進出をかけ激闘が展開された。第1ゲームでは中盤、11―16と離されたが、4連続得点などで17―17に。終盤にも粘りを見せたが26分の熱戦を19―21と落とした。後がなくなった第2ゲームでは、序盤に前衛を志田、後衛を松山が主に務め、松山が後ろからスマッシュを決めるなど、4連続得点で6―3とした。後半には16―17とこのゲームで初めて相手にリードを許した。だが、勝ちへの執念を見せ何度もシャトルを拾い、志田が20点目を奪った。最後は志田が相手のミスを誘い21―19で第2ゲームをものにした。勝負の第3ゲームでは1点を取り合う展開が続いた。息の詰まるような長いラリーを制した際には、会場から大きな拍手が響き、シダマツを後押しした。

18―18から鋭いスマッシュで連続得点を奪い、最後は相手のシャトルがわずかにラインアウト。初の4強入りを決め、志田の目には涙が浮かんだ。「勝ってうれしいのか、(4強の壁を)超えてうれしいのかわからないくらい。今日はやりきった」と充実感をのぞかせた。

 8月の世界選手権(パリ)でペア解消。今大会は国内最終戦となる。この日の試合前には志田から「最後だと思って頑張ろう」と松山への声かけがあったという。1ゲーム目を先取された際は「やっぱり壁は厳しいのかな」と思った松山。終始、シーソーゲームが繰り広げられた中でも「競った場面では今までの経験もあって自信があった。気持ちで引かなければ、最後は志田さんが決めてくれる」と相方への信頼感も強かったという。

 19日はジャパン・オープン初経験の準決勝。志田は「明日もコートに立てることがうれしい」と笑顔。

松山も「やっとここまで来られたので、自分たちのプレーをできるのが一番。明日から来る皆さんにも楽しいと思ってもらえるようなプレーができたら」と意気込んだ。

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