ドラマ「サインはV」、映画「限りなく透明に近いブルー」などで活躍した女優の中山麻理さんが、12日に都内の病院で亡くなったことが22日、分かった。77歳。

 関係者によると、昨年の暮れに体調を崩して入院していた。闘病生活を続けていたが、最期は3人の息子ら家族にみとられ天国へと旅立った。通夜、葬儀は故人の遺志、家族の希望で近親者のみで執り行った。故人の遺志により、元夫で俳優の三田村邦彦は葬儀に出席していないという。

 高校卒業後の1966年にデビュー。69年、テレビドラマ「サインはV」で岡田可愛演じる主人公のライバル役で出演。同番組は国民的人気番組となり、中山もお茶の間の人気者になった。

 その後もエキゾチックなルックスと健康的なボディーを生かして数々の映画・テレビドラマに出演。映画「限りなく透明に近いブルー」(79年)で共演した三田村と80年に結婚し、一度は芸能界を引退。息子が3人誕生した。

 しかし、三田村の不倫が発覚し、離婚を決意した97年には17年ぶりに芸能活動を再開。ワイドショーをにぎわせた。

99年には離婚が成立した。20年1月にはテレビ朝日系「徹子の部屋」に三男で俳優の中山麻聖とともに出演。オレンジの華やかな衣装で元気な姿を見せていた。

 麻聖は22日、所属事務所を通じて「この度、母・中山麻理が7月12日に闘病の末に永眠いたしましたことをご報告申し上げます。最期は家族に見守られながら、穏やかに旅立ちました」と報告した。

 ◆中山 麻理(なかやま・まり)1948年2月1日、東京都生まれ。祖父は英国人。66年に女優デビューし、TBS系「サインはV」などでアイドル的存在に。68年映画「兄貴の恋人」でエランドール新人賞。79年映画「限りなく透明に近いブルー」で三田村邦彦と共演したことをきっかけに、80年結婚。芸能界を引退し、主婦業に専念した。99年に離婚し、女優復帰。

3人の息子をもうけた。

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