◆関屋記念追い切り(7月23日・美浦トレセン)

 屈辱の大敗から逆襲へ、あらゆる手を打ってきた。前走のヴィクトリアマイル16着から巻き返しを期すボンドガールは、昨年の紫苑S(2着)以来となる美浦・Wコースでの最終追い切りを敢行。

単走で前半はいつものように頭の高い走りを見せながら、6ハロン82秒3―11秒9で最後は強めに追ってフィニッシュ。2ハロン目は14秒2と速くなったが、続く3ハロン目は14秒6とペースを落とせるなど抑えが利いた。手塚久調教師は「よく我慢できましたね。左回りの方が若干かかるね。先週よりも(ハミを)かんだけど、許容範囲かな」と、満足げに合格点を与えた。

 出遅れた前走のG1は道中でかかってしまい、鋭い決め手を繰り出せずに不完全燃焼に終わった。そこでこの中間は前進気勢の強い馬を御しやすくなると言われるユニバーサルビットに馬具を換えて、パシュファイアーも着用。オーバーワークとなるリスクが減ったと信じて決断した指揮官は「ハミを換えた効果で、こうやって追い切りができている。(この中間に)Wコースで2本やれたのは、だいぶ進歩ですよ」と手応えをつかむ。

 これまで秋華賞・G1を含む重賞での2着が5度。“最強の1勝馬”卒業へ、ゲート練習もしっかり行ってきた。「(もまれにくい)外めの枠の方がいいかな」と手塚久師。

本来の力を出せれば、悲願の重賞タイトルをつかめる。(坂本 達洋)

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