◆全国高校総体 男子サッカー 札幌大谷0―0(PK6―7)富山第一(26日、福島・新舞子フットボール場ほか)
全国高校総体が開幕して、男子サッカー1回戦が行われ、2年連続出場の札幌大谷は富山第一(富山)に0―0の末のPK戦(6―7)で惜敗した。くしくも昨年1回戦と同じカードとなり、PK戦で破った相手にリベンジを許す形となった。
酷暑の中で息をのむPK戦。札幌大谷のGK安達想(3年)は相手3番目のキックをダイビングセーブしてみせた。だが、続く味方の5番目と8番目のキッカーが失敗。敵が歓喜に沸く中で、選手たちに涙があふれ、湧き出る汗と混ざり合った。
「(前後半の)70分で勝てなかったことが全て」と清水隆行監督(50)。昨年は同じ相手に対し、3―3の末のPK戦を制していたが、それを再現してみせる力はなかった。
試合での主導権は終始握り、シュート数は11―3。FW遠藤煌太(3年)は3本放ち、DF陣も機を見て、矢継ぎ早にゴールを狙った。指揮官は「自分たちの流れの時に得点できないと。まだまだ課題だらけ」と決定力不足を指摘した。
守備の要、大石はけがを負いながらの強行出場だった。
J2今治入りした昨年主将のMF笹修大(18)と同じようにプロ志望だが「大学でしっかり体をつくってからプロ入りするのがベスト」と大学進学し、69キロの細身を鍛え上げて備える考えだ。「まだここがゴールじゃないんで」。プリンスリーグ北海道に、全国選手権。高校時代にやるべきことは、まだたくさんある。(甲斐 毅彦)