坂井瑠星騎手=栗東・矢作芳人厩舎=、団野大成騎手=栗東・斉藤崇史厩舎=、田口貫太騎手=栗東・大橋勇樹厩舎=、小牧加矢太騎手=栗東・フリー=の4人の若手ジョッキーが、7月26日深夜に関西テレビなどで放送の競馬バラエティー番組「うまんchu」で座談会を行った。
今回は後編で団野、田口が今年のベストレースに挙げたのは2月のサウジカップ。
田口は「シビれたというか、見ていてすごいなと思いました」。当時、サウジアラビアに遠征していた団野も「ジョッキーになって初めて誰かのレースを見て、すごい鳥肌が立ちました。悔しい思いもあるけど、悔しいに見合う努力を自分がしているのかと。もっと頑張らなければと思った。そこから気持ちの持ちようが変わった」と振り返っていた。
坂井もベストレースは自身が騎乗したサウジカップで「枠も理想的な外枠で、ロマンチックウォリアーの前に入ってとにかく砂をかぶせる。そこが最初のミッション。作戦成功という感じで、自分が内を回って相手が外を回れば可能性はあると思っていました。手応え自体はすごく良く、フォーエバーヤング自身も最後まで伸びてくれる馬ですから」とレースを思い起こしていた。
昨年のケンタッキーダービー、ブリーダーズCクラシックでは3着に敗れたが、3度目の海外G1挑戦でつかんだ世界一の座。レース後に右手を挙げた場面について坂井は「ガッツポーズを考えずに行って、心の底から自然に出たうれしさ。
小牧が挙げたのはインプレスとのコンビで3着だった中山グランドジャンプ。「このレースのすごいところは勝ち馬(エコロデュエル)のロングスパート。3000メートルぐらい走っているのにロングスパートをして、4000メートル以上あって(普通は)絶対に止まるんですけど。騎手の思い切りの良さももちろんですが、馬ってすごいなというレースでした」。デビュー19年目でJG1初制覇をした草野太郎騎手とパートナーの絆に、大きな刺激を受けていた。
今後の目標について田口は「年内にJRA重賞を勝てるように頑張りたい」と3年目で悲願の初タイトルを目指す。G1レースでイメージする理想のガッツポーズについては、右手を大きく挙げてスタンド側を見て「ダー!!」と絶叫し、仲良しメンバーの笑いを取っていた。
小牧は「G1が着実に近づいているので、自分と一緒に成長してきた馬たちと頑張る」とビッグタイトル獲得を視界に。団野の目標は「年内100勝」と白星ラッシュを目指す。