元ブラジル代表のレジェンドで、2002~06年に日本代表監督も務めたジーコ氏が27日、広島市の平和記念公園を訪れ、約34万人の死没者名簿が納められている原爆慰霊碑に献花し、戦後80年の節目に犠牲者を追悼した。
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献花には、かつてジーコジャパンでプレーした中田英寿氏、中田浩二氏、小野伸二氏も参加した。
中田英寿氏は「今も世界中で戦争が起きている。この世の中から、戦争がなくなることを祈っています」と願った。
3人は、この日の午後5時から行われる慈善試合「ジーコ・オールスター」(エディオンピースウイング広島)にも出場する。中田英寿氏は「サッカーはこれだけ多くのファンが世界中にいるし、そういう意味では多くの人や行動、考え方を変えられるスポーツなのかなと思う」と話し、「僕も(現役を)辞めてからだいぶ経ちますけど、僕らが動くことで何かできることがある。今回も世界中から選手が集まり、メッセージを送ることができるというのは、サッカーの力だと思います」と語った。
慈善試合では「ワールドレジェンズ」の一員として、バルセロナなどで活躍したFWロナウジーニョ氏をはじめ、元ACミランのセードルフ氏、元インテルのGKジュリオセザール氏、DFマイコン氏らが来日。元浦和のエメルソン氏、ポンテ氏、元柏のフランサ氏ら、かつてJリーグを盛り上げた外国人選手たちも駆けつける。歴代の日本代表選手を中心に構成され、ジーコ氏が監督を務める「ジャパンレジェンズ」と対戦する。
同イベントはジーコ氏が中心となり、昨年で20周年を迎えた世界的チャリティーマッチ。被爆80年を迎えるにあたり、日本で初開催となった。収益の一部はサッカー環境整備支援、原爆ドーム・平和記念公園の整備補修支援にあてがわれ、国連UNHCR協会への寄付も予定されている。