◆大相撲名古屋場所千秋楽(27日・IGアリーナ)

 新入幕の西前頭14枚目・草野(伊勢ケ浜)は史上3人目の快挙を逃した。目の前で琴勝峰が勝ち、昨年春場所の尊富士以来の新入幕Vの可能性が消えた状況での一番。

「どっちが勝っても、自分が勝たないと意味がない。『勝ったな』ぐらいで自分の取組に集中していた」。だが、小結・高安の激しい突っ張りに前に出られず、突き出されて4敗目。「ここまで来たら優勝したかった」と悔しさをにじませた。

 初土俵から8場所目で千秋楽まで優勝争いに加わり、敢闘賞と技能賞をダブル受賞する奮闘を見せた。「11勝は自信になる」。幕内での手応えもつかんだが、「技も評価してもらえたのはうれしいけど、まだまだなところも多かった」と反省も忘れなかった。24歳のホープは「いい勉強になった。優勝への挑戦は始まったばかり。1回目にしては良かった。来場所も2桁勝って、優勝争いに絡みたい」と決意を新たにした。

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