◆バレーボール ▽ネーションズリーグ(NL)女子決勝大会 日本 1―3(15―25、26―24、16―25、23―25)ポーランド(27日、ポーランド・ウッチ)
3位決定戦が行われ、昨年大会銀メダルで世界ランク4位の日本は、敵地で同3位のポーランドに1―3で敗れ、2大会連続の表彰台には一歩届かなかった。それでも2028年ロサンゼルス五輪に向けたフェルハト・アクバシュ監督の新体制のスタートの大会で4強入りし、新チームの可能性を示した。
準決勝のブラジル戦(2●3)から約18時間後に始まったメダルマッチ。第1セット(S)は、アウトサイドヒッター(OH)石川真佑主将、対角にOH佐藤淑乃、セッター関菜々巳、対角にOH和田由紀子、ミドルブロッカー(MB)島村春世、宮部藍梨、リベロは福留慧美が先発し、石川のサーブでスタート。先発6人の平均身長が約14センチも高いポーランドに対し、序盤は相手のサーブに崩され、石川、佐藤のスパイクが相手の高い壁に阻まれた。ブロックで5得点を許し、10点差をつけられて、セットを先取された。
0―1の第2S序盤は、宮部のサービスエースで1点目を奪うなど、日本がサーブで相手守備を崩して流れをつかんだ。中盤に二枚替えで18歳の秋本美空、セッター中川つかさも投入し、16―14でライトから秋本がスパイクを決めた。しかしセット終盤、相手の高い攻撃が決まり始め、21―22と逆転された。それでも日本は粘って食らいつき、24―24から佐藤の軟打で2度目のセットポイントを握り、最後は関のサービスエースで取り切った。
1―1の第3Sは中盤にポーランドの攻撃陣が目を覚ました。3―1で勝った1次リーグで先発しなかった203センチのオポジットのスティシャクやレフトからウカシクが立て続けにスパイクを決めた。14―18から4連続失点。セット中盤に入った秋本がスパイクを決めたが、9点差で取られた。
1―2と後がなくなった第4Sは、いきなり3連続失点。フェルハト・アクバシュ監督がたまらずタイムアウトを取った。3―6からMB島村が相手のスパイクを止めて、この試合でチーム初のブロック得点。4―7からもブロックし、33歳の仕事人が流れを引き戻した。セッター関のツーアタックも決まり、7―7と追いついた。14―14から島村のクイック、続いて途中出場の秋本のスパイクで一時2点リードしたが、終盤は石川、島村のスパイクがブロックされた。相手のセットポイントから島村のクイックで粘ったが、最後は力尽きた。
6月上旬に始まった長い戦いを終え、2大会連続の表彰台には届かなかったが、アクバシュ監督新体制で4強入り。28年ロサンゼルス五輪へ、秋本ら新星も躍進し可能性を含ませた。8月22日からは今年の大一番、世界選手権(タイ)に向かう。