◆ヴィッセル神戸30周年記念チャリティーマッチ「FRIENDLY MATCH」神戸1―3バルセロナ(27日、ノエビアスタジアム神戸)

 J1神戸のクラブ創設30周年を記念して行われた試合は、バルセロナが3得点を奪って勝利した。25日に、27年1月からの加入内定と今季の特別指定選手承認が発表された、順大在学中のDF入江羚介も、デビュー。

後半33分から左SBで出場し、「サッカー選手冥利(みょうり)に尽きる最高の瞬間でした」と振り返った。

 ベンチ入りが決まったのは26日の練習でのこと。加入の発表からすぐ、しかも世界最高峰のチームとの一戦が初出場となったが「思ったより集中できていたというか。もう、結果を残すことしか考えていなかった。あと自分はあまり選手とか詳しくないので…」と特に気負わず、強心臓ぶりを発揮した。短い出場時間の中でもロングスローで見せ場も作り「自分ができることは全部やろうと。選手みなさんは知らなかったと思うんですけど、無理やり『投げさせて』と言ってやらせてもらった」と、堂々のプレー。それでも「デビューできたことはうれしいですけど、もっと結果にこだわりたかった。大学に戻らないでこっちに来て欲しいと思わせるくらいのプレーをしてやろうという気持ちだった」と満足はなかった。

 前半は、自陣左サイドで繰り広げられたDF永戸勝也とFWラミン・ヤマルのマッチアップを間近で見つめた。「さすがだな、と思いました」と話した上で、出場時には「ここで自分がやられたら永戸選手の方が上だと決まってしまう。負けられないというか、憧れより危機感の方が強かった」と、ここでも言い切る。

ピッチでの振る舞いしかり、その前のめりな姿勢からも今後への期待感を抱かせられるプロデビューだった。

 今後は試験期間により一度大学に戻るというが、8月3日から約1か月間は神戸に合流する予定。9月は教育実習のため、再度大学に戻って勉学にも励む。

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