◆プロボクシング▽WBC、WBA世界フライ級(50・8キロ以下)王座統一戦12回戦 寺地拳四朗―リカルド・サンドバル▽WBA世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 正規王者アントニオ・バルガス―比嘉大吾▽WBA世界ライトフライ級(48・9キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者エリック・ロサ―高見亨介(7月30日・横浜BUNTAI)
トリプル世界戦の公式記者会見が28日、横浜市のホテルで行われ、WBC&WBA世界フライ級統一王者・寺地拳四朗(33)=BMB=が挑戦者のWBC2位、WBA3位リカルド・サンドバル(26)=米国=とともに出席。統一王座初の防衛戦へ意欲を示した。
父の永(ひさし)会長とともに壇上に並んだ寺地は「コンディションはすごくいいし、減量もすごく順調。バッチリ仕上げて、勝とうと思います」と意欲を口にした。
勝てばWBC王座は2度目、WBA王座は初防衛となる寺地。相手の印象について聞かれると「好青年という印象。いい試合になると思う」と言った。永会長は「寺地陣営としては、ここは通過点という認識ですが、決して油断せず、ここまでやってきた。いい形で試合を終えて、次のステップに上がっていきたい」と話した。これについて拳四朗は「どうなるかわからない。スーパーフライ級(52・1キロ以下)に上げるのも(候補の)一つ」と話すにとどめた。現在、米国で最も権威のある専門メディア「THE RING」の制定するパウンド・フォー・パウンド(PFP、全階級を通じての最強ランキング)で9位につけている。「ランキングを上げたいので、勝ち方が大事になる。いい勝ち方をしたい」と話した。
寺地は今年3月、前WBA王者のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)に12回TKO勝ち。世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)に続いて日本人では史上2人目となる複数階級での王座統一を果たした。5月には米ロサンゼルスで合宿を実施し、これまで数多くの世界王者を育て、現在はWBC&IBF世界バンタム級統一王者の中谷潤人(27)=M・T=を指導するルディ・エルナンデス・トレーナーのもとを訪れ、ディフェンス面を強化した。
「試合のキーポイントは距離感。距離感を大事にしたい」と寺地。勝ち方について聞かれると「フィニッシュはKO。後半KOできたらいいな」と言葉に力を込めた。
一方、サンドバルも「コンディションは最高に整っている。最高の仕上がり。自分のキャリアでは最大の試合になる。100%整えていきたい」と王座奪取に闘志。ホセ・トーレス・トレーナーは「とてもいい攻撃ができる練習をしてきた」と自信を見せた。
戦績は、寺地が25勝(16KO)1敗、サンドバルが26勝(18KO)2敗。