俳優の香川照之が主演を務める映画「災 劇場版」(監督・脚本・関友太郎氏、平瀬謙太朗氏)の2026年公開が決定した。
また、同作は第73回サン・セバスティアン国際映画祭(開催期間 9月19日~9月27日※現地時間)のコンペティション部門に正式招待され、日本での公開に先駆けて同映画祭でワールドプレミアすることも決定した。
同作は、その独特な映画の構造によって、観客を未知なる“恐怖”に導いていく異色のサイコ・サスペンス。交わることのない“6人”とそれぞれの日常に、いつの間にか紛れこんでいるひとりの“男”。しかし、その異質さに気づく者は誰もいない。唯一すべてを見渡している観客だけが、男の存在に底知れぬ恐怖を抱くことになる。そして6人の人生には、なんの前触れもなく”災い”が降りかかる。今年5月からWOWOWで放送された連続ドラマW「災」を劇場用映画としてリビルドした劇場版となる。
災いをもたらす名もなき男を怪演したのは、香川。男を追う刑事を演じた中村アンをはじめ、竹原ピストル、宮近海斗、中島セナ、松田龍平、じろう(シソンヌ)、内田慈、藤原季節、坂井真紀、安達祐実、井之脇海といった豪華俳優陣が集結した。
香川は映画祭への正式招待について「『5月』組の監督たちと初めて組んだ『宮松と山下』も充分に狂った作品だったが、今作『災』は6話連続だった長尺のドラマ版でさえ難解奇妙な物語だったものを、3分の1の尺の2時間の映画に編集し直してさらに混迷を極め、理解不能が大前提のような狂作へとぶっ返り、それを2作連続で自身の映画祭に、しかも今回は猛者たちが群雄割拠するコンペティション部門へ招いたというサン・セバスティアンの勇猛果敢さには心底頭が下がる。シーンの順番は滅茶苦茶、私が演じる多岐にわたる人物像がさらにそれを混沌とさせ、一体現地の人たちはどこまでこれを理解するというのだろう」とコメント。
映画公開については「来年、本作は劇場公開されると聞いた。元となったドラマ版をその後でも見ることが出来る我々は、まだ筋の答え合わせをする機会があるだけ恵まれている」と触れ、「世界屈指の美食の街サン・セバスティアン。