J2北海道コンサドーレ札幌DF高尾瑠(28)が、2戦連続アシストで勝利をつかみ取る。11位の札幌は30日、ホーム・鳥栖戦(8月2日)に向け宮の沢で紅白戦を行った。

フルメニューを消化した高尾は、前節12日のアウェー・磐田戦(1●5)で0―3の前半47分、右からのクロスでFWバカヨコの得点を演出。一矢を報いた。3週間の中断明けで迎える勝ち点8差の4位との対戦へ「この試合に勝たないと上に行くのは相当難しくなってくる。絶対に勝たないと」と口元を引き締めた。

 こだわりをボールに込める。磐田戦で右の高い位置から上げたボールは、相手のセンターバック2人の間に通り、バカヨコが頭で合わせた。「クロスを上げる時、片方のセンターバックを越すことは意識している。そこを越せたら、たとえ悪いボールでも相手からしたら怖いもの」。思い描いた通りのピンポイントクロスは、今季出場20試合目での初アシスト。昨季はチーム2位の4アシストで、マークした3試合(1試合は2アシスト)は全て勝っていた。今回こそ“空砲”にはしない。

 プロ7年目。

J1G大阪に加入した当初は、クロスよりも自ら持ち込んで中に入る形が得意だった。「最初はクロスがめっちゃ下手で。『そこは改善しないときついよ』と言われてきた」。この日の全体練習後も右からのクロスを繰り返したように、積み重ねで身に着けた武器を生かすために、やるべきことは怠らない。「まずは走りで負けないこと。1対1の場面では気持ちを出していきたい」。戦う姿勢を押し出し、勝ち点3だけを目指す。

(砂田 秀人)

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