◆明治安田生命J2リーグ 第24節 大宮2―0富山(2日、富山県総合運動公園陸上競技場)

 カターレ富山は、0―2で5位のRB大宮アルディージャに敗れ、連敗を喫した。7768人のサポーターが大声援を送ったが、その期待に応えることは出来なかった。

序盤は丁寧にパスをつなげてビルドアップし、相手カウンターも上手く防いだが、前半44分に失点。後半も相手守備を崩せず、同アディショナルタイムに追加点を奪われた。安達亮監督は「終わった直後で、試合内容を詳しく見られていないが、一言で言うと悔しい。内容と結果が両方欲しい状況で、どちらもついてこなかった」と振り返った。

 シュート数は7対10と大きな差はなかったが、大きくシュートを外すシーンが続き、枠内へのシュートは少なかった。「技術がないと言えば、それまでですが、メンタル的なこと、状況判断を含めて、技術が足りないと見えました」と指揮官。決定力改善に向けての質問が飛ぶと「個人の力を上げるほか、クラブによってはお金を掛けて、力のある選手を補強する手はあるが、それを望んでいる訳ではない。個人の力が足りないのなら、コンビで決定力を上げていく。GKとの1対1でクリアされる場面もあったが、2対1を作るくらいにもっていくしかないと思っています」と話した。

 敗れはしたが、先月17日にJ2大分から移籍したばかりのDF香川勇気(33)が、スタメンで初出場。左サイドバックの位置から駆け上がり、鮮やかなクロスも披露。得点にはつながらなかったが、気迫のプレーを見せつけた。

安達監督は「守備で経験があり、試合では落ち着いて対応してくれた。左サイドから何度もチャンスを作ってくれ、期待通りのプレーをしてくれました」と評価した。

 3日に18位の熊本が勝利すれば、J3降格圏内に再び転落。厳しい状況は続くが、安達監督は「セットプレーも多く取れており、決して下を向く内容ではない。自信を持ってプレーさせたい。何が何でも挑戦し続けて欲しいと伝えています」と前を向く。(中田 康博)

 〇…勝利した大宮の長澤徹監督は「大宮から1200人以上のサポーターが来て頂き、背中を支えてくれた。すごい消耗戦だったが、交代選手がバトンを受け、果敢にプレーしてくれました」と、選手たちの奮闘を称えた。

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