プロボクシングWBC&IBF世界バンタム級王者・中谷潤人(27)=M・T=が6日、都内でWOWOW「エキサイトマッチSP 中谷潤人vs西田凌佑、那須川天心vsサンティリャン」(8月11日午後9時、WOWOWライブ&オンデマンド)の収録にスペシャルゲストとして参加。収録後の取材で、スーパーバンタム級への転向について「全然、いつでもっていう感じですね」と話し、遠からずバンタム級王座を返上する意向があるのか問われると「はい。

そうなると思います」と初めて明言した。

 中谷は、6月8日にIBF同級王者・西田凌佑(28)=六島=を6回終了TKOで下して2団体統一を果たした試合をセルフ解説した。現在の体重は「過去イチ」の約63キロになっており、スーパーバンタム級転向を見据えたトレーニングにも取り組んでいる。

 「体づくりっていったところは大事になってきますし、あとは感覚。体重が上がってどう感じるかというところを、ボクシングに落とし込んでいくっていう作業ですね」

 これまでフィジカルトレーニングで体が大きくなるような筋肉をつけないように留意してきたが「今も変わらず、スピード系を中心に」フィジカルを強化しているという。

 次戦は未定だが、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=とWBC同級1位アラン・ピカソ(25)=メキシコ=の対戦が計画されている12月27日のサウアジアラビアでの興行「リヤド・シーズン」に参戦する可能性も浮上。対戦候補として、5月の試合で井上からダウンを奪いながらも8回TKO負けしたWBA同級1位ラモン・カルデナス(29)=米国=の名前が挙がっている。スーパーバンタム級転向初戦の相手について、中谷は「右の選手であれば、そこまでこだわってはないですね」と話した。

 来年5月には、井上との東京ドーム決戦が計画されている。次戦のスーパーバンタム級での“テストマッチ”は絶対に負けられない一戦となるが、プレッシャーは「あんまり感じてないです」という。

 「一戦一戦、今まで31戦積み上げてきて、負けられない闘いというのは常に同じ状況だと思う。そこら辺は今まで通り、僕らしく試合をやっていきたいという風に思ってます」

 井上は9月14日、名古屋市のIGアリーナでWBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30)=ウズベキスタン=と防衛戦を闘う。

中谷も「現地に行かせてもらいます」と視察することを明かした。

 「基本、井上選手がプレッシャーを与えていく展開にはなると思う。アフマダリエフも結構、体がガッチリしているので、簡単には倒れないかなと思う。僕だったら、腹を狙っていくかなっていうイメージがありますね」

 そして来春に控える井上との夢の対決へ「僕はボクシング人生、しっかり積み上げてきたものがあるので、そこをしっかりぶつけていきたいなっていう気持ちでいます。結果どういう形になるかわからないんですけど、精いっぱい、一生懸命戦うだけかなと思ってます」と改めて意気込みを語った。

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