日本ボクシングコミッション(JBC)は9日未明に、2日の東洋太平洋タイトルマッチ後に急性硬膜下血腫で緊急手術を受け、都内の病院に入院中だった神足(こうたり)茂利選手(M・T)が8日午後10時59分に死去したと発表した。28歳だった。

 神足選手は東京・後楽園ホールで行われた東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチで、王者・波田大和(28)=帝拳=に挑戦。ジャッジの採点は三者三様の引き分けで、王座獲得はならなかった。試合後に医務室で意識を失い、救急搬送された。所属ジムは7日、公式サイトなどで「依然として意識はなく厳しい状況で、脳の状態の安定と全身状態の回復を目指す治療が続いています」と報告していた。

 日本プロボクシング界では、2023年12月26日の日本バンタム級タイトルマッチ後に意識を失い右硬膜下血腫のため手術を受けた穴口一輝さんが、24年2月2日に23歳で亡くなっている。

 神足選手はアマチュアで50勝(5RSC)23敗の戦績を残し、日大卒業後にM・Tジムに入り、2019年10月に2回TKO勝ちでプロデビュー。波田戦がタイトル初挑戦だった。プロ戦績は8勝(5KO)2敗2分け。

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