J1の横浜FCは12日、横浜市内で次節の神戸戦(16日・ノエスタ)へ向けての練習を行った。練習後にFWアダイウトン(34)が取材に応じ、移籍後初試合でのゴール、今後の意気込みなどを語った。
アダイウトンは先月31日にブラジル2部のクレーベ・ド・レモから完全移籍で加入。屈強な体を生かしたフィジカルに加えて、スピードとドリブルにも強みを持つアタッカーだ。9日の浦和戦(1●2)では後半11分から新天地デビューを果たすと、同54分には胸トラップから華麗な動きを見せてゴールを決めた。
移籍後最初の試合で即結果を残した34歳は「何よりも大事なのは、自分のゴールよりもチームの結果。そういった面では結果に結びつかなくて悔しい」としつつ、「後ろから来たボールに対して、相手を背負いながら、うまく胸トラップして反転まできれいに行けた。自分の中でもきれいなゴールだったなと思う。加入した1試合目で、ああいったゴールを決められてすごくうれしい」とうなずいた。
2015年に当時J2の磐田に加入。磐田では5年、FC東京では4年過ごし、J1通算235試合で55得点を記録している実力者だ。J2甲府でプレーした昨季は33試合で14得点を奪うと、オフに家族と相談して母国のリーグへ帰った。しかし、横浜FCのオファーを経て、半年ほどで日本への帰還を決断。まだ家族はブラジルにいるというが、「自分の家族が日本が好きだと再確認できましたし、あとは自分の家族がブラジルよりも日本の生活に慣れている。
チームは現在、J2降格圏内の19位。リーグ戦7連敗中で、4月6日の清水戦(2〇0)以来リーグ戦での複数得点もない。クラブの今季最大の目標はJ1残留であり、アダイウトンも「今のチーム状況、順位を考えると何よりも勝ち点がほしい。何としても勝ち点3が欲しいのが本音」とうなずく。その上で、「相手よりも1つでも多く(ゴールを)取る。うちが1点しか取れないのであれば、失点しないで、1―0で勝つのが一番クリーンな戦い方。攻守のバランス、相手よりも1個でも多くゴールを取ることを頑張っていきたい」と意気込んだ。実績十分な実力者が、悩めるチームの救世主になる。