◇明治安田J2リーグ ▽第26節 磐田3-1水戸(16日・ケーズデンキスタジアム水戸)

 ジュビロ磐田はアウェーで首位・水戸に3―1で快勝し、3試合ぶりに白星をつかんだ。新助っ人のMFグスタボ・シルバ(27)は前半8分に先制点を決めると、続く14分にはMF倍井謙(24)の追加点をアシスト。

後半はPKで1点返されたが、途中出場のFW渡辺りょう(28)が3点目を決め、勝負を決定づけた。

 水戸の夜空に磐田サポーターたちの「フォルツァ・ジュビロ・オレ」の声が誇らしくこだました。首位チームに完勝し、連敗を「2」でストップ。ジョン・ハッチンソン監督(45)は「この試合に向けて逃げることは楽な選択だったが、素晴らしいパフォーマンスで勝利を収めた」と選手たちをたたえた。

 新加入のブラジル人、グスタボ・シルバが本領を発揮した。前半8分、リカルド・グラッサ(28)からパスを受けて抜け出すとGKをかわして右足で来日初ゴール。同14分の倍井の追加点は、新助っ人が右サイドから放ったシュートのこぼれ球を押し込んだものだった。指揮官が「クオリティーと信頼があり、エゴがない」と評するだけに本人は「自分の活躍よりも皆の献身による勝利だ」と謙虚に振り返った。さらに「いつか、これが(数多くの)ゴールの一つだと振り返れるように積み重ねないといけない」と満足していなかった。

 水戸には開幕戦でも3―2で勝利した。だがその後、目立ったのは、下位チームとの試合での取りこぼしだ。低迷の原因として共有していただけに、首位との対戦は本来のジュビロの強さを呼び覚ますための戦いだった。

総力戦で後半では多くの選手たちの足が止まり出した。加入後初先発し90分戦い抜いたMF井上潮音(28)は「ほぼ(足が)つっていました」と明かした。

 順位は8位のままだが、J1自動昇格圏の2位・千葉まで勝ち点差は「7」とまだ遠い。後半41分に右足でダメ押しゴールを決めた渡辺は「一番の課題はこれを継続していくこと」と意気込んだ。

(甲斐 毅彦)

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