プロレス界の“レジェンド藤波辰爾が主宰する「ドラディション」は21日、11月14日東京・後楽園ホールで開催する「DRAGON EXPO 1995」の大会サブタイトルが「無我」に決まったことを発表した。
「無我ワールド・プロレスリング」の団体名の最後の大会となった2007年12月13日後楽園ホール大会以来、ドラディションマットでは初となる「無我」のタイトルを冠した大会が実現する。
「無我」は藤波が1995年に新日本プロレス内で理想のスタイルを追求すべく立ち上げた独立組織。今年2月28日に53歳で急逝した西村修さんが共鳴し自主興行を開催していた。
2006年6月に藤波が新日本を退団し西村さんらと共に「無我ワールド・プロレスリング」を設立したが西村さんが07年10月に退団し団体は活動停止となり、藤波は新たに現在の「ドラディション」を設立した。
以来、藤波と西村さんは絶縁状態となったが今年1月に和解。しかし西村さんが亡くなり告別式で弔辞を読んだ藤波は、祭壇の西村さんへ「無我は君にささげます」と言葉を送っていた。今回、18年ぶりに事実上、「無我」を復活させることに藤波は以下のコメントを発表した。
「約18年ぶりとなる「無我」の名がつく大会、リングで闘います。今回、西村君のご家族も「無我」の大会タイトルを快く受け入れてくださり実現に至りました。本来、西村君もこのリングには、いて欲しかった。今回、それは叶いませんでしたが、「無我」、「無我ワールド」、「ドラディション」の三つの時代をそれぞれ切り取り、2025年の現在進行形の「無我」を皆さんに見せられるような対戦カードを考えています。振り返るだけではなく、新たな挑戦をお見せできるよう、精一杯の力で闘います」