バレーボール男子日本代表は22日、都内で世界選手権(9月12日開幕、フィリピン・マニラ)に向けた合宿を公開した。アウトサイドヒッターで主軸の高橋藍(らん、23)=サントリー=は合宿前に髪色をハリウッドスターのレオナルド・ディカプリオ(50)を意識した金色に近い明るい茶色にイメチェン。

1974年大会の銅以来、日本男子の51年ぶりのメダル獲得に向け、強い決意が表れた。

 勝負の舞台へ、藍の気合がにじんだ。正統派の黒髪を明るい茶色に染め上げて臨んだ世界選手権の直前合宿。レフトからスパイクを打ち抜き、エンジン全開だ。「目標はメダルを取ること。(28年)ロス五輪に向けても、ここでメダルを取る経験は、間違いなくつながる」と日本の51年ぶりの表彰台入りに狙いを定めた。

 高ぶる気持ちが抑えきれなかった。18日に「世界バレーに向けてイメチェンしたい」と思い立って美容室へ。TikTokに流れてきて「かっけぇな」とイメージに合ったのが、映画「タイタニック」などで有名な俳優だった。「ディカプリオにして下さい」と即オーダー。レオナルド・ディカプリオの愛称、レオ様ならぬ“ラン様”は今後「色はもっと金になる」と見据えた。

 7月のネーションズリーグ(NL)準々決勝でポーランドに完敗後、セッターとの連係も含めて「精度」にこだわってきた。

昨年は主に3勤1休だった練習が、NL後はロラン・ティリ監督(61)の方針で7日連続行った。「高校生以来。皆で『ヒーヒー』言いながらやっている」と苦笑いも「しんどい中、皆でやり切ろうとチーム力が上がった。自信を持ちながらやれている」とうなずく。

 開幕まで3週間。高さのあるブルガリア(9月2~3日、東京)、イタリア(同6~7日、千葉)との壮行試合を経て本番に臨む。五輪金メダルの夢をかなえるためにも重要な大会。“ラン様”が勝負の一番で輝きを放つ。(宮下 京香)

 〇…主将の石川祐希(29)=ペルージャ=が、ネーションズリーグ千葉大会(7月16~21日)後、右太もも裏の肉離れを負っていたことを明かした。ポーランドとの準々決勝(同31日・中国)前後は練習ができなかったというが、現在は回復。「コンディション含めてパフォーマンスも少しずつ上がっている」。世界選手権へ向けては「表彰台に(立つ)という目標を掲げてきた。

成果を出す」と力強く話した。

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