競走馬のセリで格安だった伏兵が見事新馬戦Ⅴを飾った。8月23日に行われた中京5R・2歳新馬(芝1400メートル=10頭立て)は、8番人気のアルスマグナ(牡2歳、美浦・池上昌和厩舎、父カレンブラックヒル)が1馬身差で快勝。

勝ち時計は1分22秒3(良)だった。

 10番枠の大外から五分のスタートを切るとスムーズに2番手を追走。直線は馬なりのまま先頭に並びかけて、ゴール前の坂に差し掛かったあたりで一気に加速を始めた。逃げた1番人気のゴットアイをあっさりとらえると、最後は1馬身差をつけてゴールへ。単勝8番人気で33・5倍の低評価を覆す走りを見せた。レース後の池上調教師は「ある程度の結果は出ると思っていました。まだまだ覚えていかないといけないことがありますし、ここからですね」とコメントしている。

 北海道新冠町の渋谷牧場で生まれたアルスマグナは、2024年の北海道市場セプテンバーセールで落札価格が360万円。税込みでも396万円という格安馬だった。今回の出走メンバーでは、セレクトセール当歳部門で7400万円だったミッキージャンプ(父サートゥルナーリア)がセール取引馬(10頭のうち6頭)の最高落札価格だったが、最低価格馬が高額馬を相手に“馬主孝行”を見せた。

 伏兵の勝利にSNSでは「けっこういい配当w」「3着ならあるかなと思ってたけど、勝つまでは」「余裕があるように見えたけど果たして?」「高杉さまさまです」「前にもいたなと思ったら藤沢厩舎の馬か だから記憶に残ってたのかな」などのコメントが上がっている。

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