◆明治安田J1第27節 福岡0―0清水(23日、ベススタ)
清水エスパルスはアウェーで福岡と対戦し、0―0で引き分けた。J1湘南から加入したばかりのDF金眠泰(キム・ミンテ)を即先発で起用。
執念で勝ち点1をもぎ取った。清水は後半37分、マテウス・ブルネッティが2枚目のイエローで退場。10人となった直後、秋葉忠宏監督(49)はFW高橋利樹を下げ、DF住吉ジェラニレショーン(27)を投入。守備重視の布陣に切り替えた。8分のアディショナルタイムも含め約16分を耐えた。「全員がハードワークして、基本に忠実な守備をした」と指揮官は手応えを口にした。
直近の公式戦3試合中2試合で3失点の結果を受け、最終ラインにメスが入った。先週末に合流し、19日に入団会見したばかりのDF金眠泰が即先発起用され、3バックの中央に入った。前半から福岡のロングボール中心の攻めに落ち着いて対応。J1通算220試合目のベテランは「入りで少しミスがあったが、そこ以外はうまくできた」と振り返った。
数的不利となって以降は意識的にラインを上げ、オフサイドを誘うなど終始DFリーダーの役目を果たしフル出場。「慣れていないこともあったけど、うまくコミュニケーションを取りながら抑えたのは大きい」。秋葉監督も「デビュー戦と思えないくらい落ち着いていた。1対1、クロスの対応はさすが」と目を細めた。
攻撃はシュート5本と迫力を欠き、今季アウェーの球技専用スタジアムでは公式戦11戦勝ちなしとなった。勝ち点は32に伸ばしたが、順位は13位のまま。次は31日にホームで鹿島と対戦する。金とマテウス・ブルネッティは共に出場停止。主力センターバックを2枚欠くことになるが、秋葉監督は「ニューヒーローに期待したい」と強調。ピンチをチャンスに変え勝ち点3をもぎ取る。(武藤 瑞基)