◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 壮大な野望も、この男なら実現させてくれる気がする。8月10日に、元日本代表MF本田圭佑(39)が考案し、主催した育成年代(主に小学生年代)の4人制サッカー「4v4」初の国際大会を取材した。

 アジア10か国・地域(日本、カンボジア、中国、台湾、香港、インドネシア、韓国、フィリピン、シンガポール、タイ)の各予選を勝ち抜いた代表が集結。会場の東京・大田区総合体育館では白熱した試合が繰り広げられ、来日した各国代表の親族らの大声援で、どの試合も熱気に包まれた。

 10分1本勝負、交代自由などの独自ルールで行われる「4v4」は、ベンチに監督、コーチといった大人は入れない。「今後の時代は何でもAIがやっちゃう可能性が出てくる。よりこういう非認知能力、なかなか数値化できない、テストでは点数にできない、コミュニケーション能力や諦めない気持ちを、4v4では大事にしている」と本田。考える力、判断力を伸ばすことも目的の一つだ。

 23年に創設、同年には全国大会が行われた。3年目でアジア進出したが、序章にすぎないようだ。

 「これで終わりにしたくない。20、30、100か国…W杯は200か国以上が参加している。将来的には子供の世界大会、W杯になるものを作りたいと思って最初からやっている。時間はかかるかもしれないけど、そこまでいきたい。

その情熱を持ってやりたい」

 いつの日か、W杯と同時開催されるかもしれない。これまでも道なき道を切り開いてきた本田には、その未来を期待してしまう。(サッカー担当・後藤 亮太)

 ◆後藤 亮太(ごとう・りょうた)2012年入社。サッカー部時代は本田モデルのスパイクを愛用。

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