日本サッカー協会は27日、レフェリングに関する理解を深めることを目的としたメディア対象の「レフェリー・ブリーフィング」を都内で行った。
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審判委員会は「審判交流プログラム」の一環でエルサルバドルから来日していたイバン・バルトン氏が、予定していた4試合のジャッジを終え、帰国したことを報告した。
22年カタールW杯で日本―ドイツをさばくなど経験豊富なイバン氏は、プロフェッショナルレフェリーのキャンプや次世代を担う審判員の講習会にも参加し、現場の審判員とコミュニケーションを図る時間が多くあったという。
佐藤隆治マネジャーは「彼が普段過ごしている環境は恵まれたものではないかもしれないが、それでも生き残っていかないといけない立場。彼から学ぶことは多かった。今後のレフェリングに生かしていきたい」と振り返った。
イバン氏のジャッジは日本の審判員よりも明らかに厳格なものであり、抗議に聞く耳を持たない姿勢には、適応に苦戦する選手も多く見られた。佐藤氏も「毅然さだったり『強さ』だったりは、日本のレフェリーと違う部分はあった」と説明。一方、かねて日本のレフェリーは選手やチーム役員とのコミュニケーションが多すぎると指摘されていることもあり「海外レフェリーのいいところは学び、つかんでいく姿勢が重要」とコメントし、「何でもかんでも強く、ということではない」と前置きした上で「毅然さ」を求める局面も増やしていきたい意向を示した。