日本サッカー協会は27日、レフェリングに関する理解を深めることを目的としたメディア対象の「レフェリー・ブリーフィング」を都内で行った。

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 国際サッカー評議会に決定により、J1で第25節(8月9日~)からスタートした新ルール「8秒ルール」について、審判委員会の佐藤隆治氏は「全体的にスムーズに(移行)できた。

選手も順応してくれている。プレーがスピーディーになった印象もある。(フットボールの)クオリティーを上げることのつながるのではないか」と好意的見解を示した。

 従来、GKがボールを持てる時間は「6秒」と定められていた。しかし、その実態は“あってないようなルール”であり、試合終盤、勝っているチームのGKは、時間を稼ぐことを目的に長くボールを持つシーンが散見されてきた。

 このあからさまな遅延行為がはびこる現況にメスを入れる形となったのが、今回のルール改正だ。秒数としては「緩和」だが、実際は「厳格化」を求める改正と言える。もし8秒を超えてしまうと、相手チームにCKの好機が与えられることになる。

 審判委員会では、8秒間のカウント方法(開始のタイミング、指での提示方法)について、各審判員からのフィードバックを基に改善を図っている。カウントを行う主審を見る癖がついていないGKには、個別に指摘も行っているという。佐藤氏は「今後も見守っていきたい」とし、プレーの円滑化を目的としたルール改正の徹底を見据えた。

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